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当時5歳...離れた故郷 「双葉っていいな」1万発の花火に町の未来を重ねて 震災後初の花火大会【福島発】

福島県双葉町の夜空を彩った、震災後初めての花火大会。あの日から13年半あまり...ふるさとから避難を余儀なくされた"当時の子どもたち"も、それぞれの願いを込めて夜空を見上げた。

<2024年9月28日 双葉花火当日>
2022年に復興拠点の避難指示が解除された福島県双葉町。この日、開催された故郷の姿を見てもらいたいと町が企画した「ふるさとを、見ようプロジェクト」には、県の内外から双葉町出身の18歳から20歳の若者たちが集まった。
「双葉で知っている人がいれば、もう一回再会できるかなって思って参加しました」と話すのは、宮城県の大学に通う脇坂玲名さん。震災当時は5歳。原発事故の後、家族で福島県いわき市に避難した。

<震災当時のままの景色>
「3月11日は、お別れ会があって幼稚園から早く帰った。母親と私は車の中にいて、それで周り地割れ起きて...」と脇坂さんは地震のときの記憶を話す。
当時のまま、変わらない場所...離ればなれになっても、長い時間が過ぎてもここが、大切なふるさとだ。

<双葉っていいな>
再会した友人たち、そして会場に訪れた約4500人の人と見上げた双葉町の夜空。打ち上げられた1万発の花火が、何度もふるさとを照らした。
「双葉っていいなと改めて思いました。私たちの年代は震災前のことも"覚えてないけど覚えている"一番下の世代なので引き継いでいかないと」と脇坂さんは語った。

脇坂さんは、双葉町で働くために一生懸命勉強をしているということ。震災当時の子どもたちが、大人になって双葉町をさらに発展させてくれることを願う。