福島空港内の工事の入札巡る事件 県職員の男など3人に求刑
福島空港内の工事の入札巡る刑事裁判で検察は起訴された県職員2人と土木会社の元社員にそれぞれ懲役1年と懲役10カ月を求刑した。
起訴状によると県職員の福田等被告、須佐洋介被告と、石川町の志賀建設の元社員緑川家司被告の3人は令和3年から4年の間に福島県が発注した福島空港の工事の入札で秘密事項の設計金額をやり取りして、入札を妨害したなどとされている。
15日に開かれた初公判で3人の被告は、「間違いはありません」などとそれぞれ起訴内容を認めた。
検察側は長年空港の仕事を担当していた緑川被告は元上司から設計金額を聞き出すように指示を受け、県職員の福田被告と須佐被告がそれぞれ応じて犯行に及んだと指摘。犯行の態様が悪質で入札の公正性を害した結果は重大などとして、福田被告と緑川被告に懲役1年、須佐被告に懲役10カ月を求刑した。
一方、弁護側は私利私欲にかられて行ったものではなく、社会的制裁を受けているなどとして、情状酌量を求めた。
判決は3月4日に言い渡される。