《新型コロナ》国内初確認から5年 1割から2割が「後遺症」を発症 絶えない感染者 感染対策の徹底を
2025年1月15日は新型コロナの感染者が国内ではじめて確認されてから5年。感染症法上の位置づけは、季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げられたが、その脅威や影響がなくなったとは言えない。
<国内では5年前に確認>
新型コロナが国内ではじめて確認されたのは、2020年1月15日。
政府は、入院や就業の制限を一律に求め、全ての患者の情報を集める「全数把握」を実施。厚生労働省によると、2020年からの3年間で新型コロナによる死者は10万人を超えた。
<後遺症で通院する人も>
2023年には「5類」に移行されたが、福島市のしぎはらクリニックでは、いまも感染者が絶えないほか、10人ほどが「後遺症」で通院している。しぎはらクリニックの鴫原晃院長は「やっぱり倦怠感が強いですね。仕事に復帰しても長く続けられないとか。集中力の低下で学校の授業についていけないと、仕事にちょっとついていけないと、そういう方もいらっしゃいます」と話す。
<1割から2割が後遺症を発症>
WHO・世界保健機関によると、新型コロナ感染者のうち1割から2割は、2ヵ月以上症状が続く「後遺症」を発症。このクリニックの患者の「後遺症」の症状は、倦怠感や不眠症、筋肉痛など様々で、統一された治療法はなく、2年も通院している人もいるという。
<年末から感染者が増加>
また、福島県内でも2024年の終わりごろから新型コロナの感染者が大きく増えていて、予断を許さない状況だ。しぎはらクリニックの鴫原院長は「発熱とかそういう症状がある人は、自宅療養か医療機関を受診してもらう。あと3密(を避ける)、昔から言われていることなんですけど、手洗い、基本的なことに尽きると思います」と話した。
<インフルエンザも流行>
感染も拡大しているうえに後遺症の心配もあり、5年たってもまだ気は抜けない。
そして、インフルエンザも依然として県内で警報レベルの流行が続いている。
しぎはらクリニックの鴫原院長によると、今シーズンのインフルエンザは、のどの痛みなどの呼吸器の症状に加えて、吐き気などの胃腸の症状を訴える患者も多いということだ。
学校も始まったが、若い世代はもちろん、感染すると重症化しやすいお年寄りや持病がある人は特に注意が必要だ。感染を拡大させないためにも、体調に異変を感じたら無理をせず休んだり、医療機関を受診することが大切だ。