なぜ除雪した雪山の中に?埋もれた男性発見 除雪作業中の事故も多発 事故防止10箇条【福島発】
大雪の影響とみられる事故が後を絶たない。1月15日は、積雪が1mを超えた福島県猪苗代町で男性が雪の中で埋もれ死亡しているのが見つかった。
<人が雪に埋もれている>
1月15日午前9時すぎ、猪苗代町にある観光施設「みどりの村」の駐車場で、除雪で集められた雪山に男性が埋もれて死亡しているのが見つかった。
通報した人は「ホイルローダーで最後に持ち上げたところ、何か布が見えたので確認したら人だった。縦に雪に寄りかかった状況」と話す。
現場近くの屋根の上には大量の雪が残り、落ちてきた雪に巻き込まれた可能性は低いとみられている。
<一体なぜ?雪山の中に>
男性はどうして雪山に埋もれてしまったのか?
「そもそも雪山にいたのではなく手前のところにいて、それを我々が除雪で雪を押していって最後に雪を持ち上げたら発見した。朝、除雪の段階では約50センチ程度積もっているので、完全に埋もれていたら分からない状況であった」と通報した人がいうように、男性が駐車場に横たわっていたとすれば、雪に覆われ気づかなかった可能性もあった。
亡くなったのは町外の男性とみられ、警察が身元の確認を急ぐとともに雪に埋もれた状況を詳しく調べている。
<多発する除雪中の事故>
一方、福島県北塩原村桧原では1月15日午前11時ごろ、自宅周辺の除雪作業をしていた70代の男性が屋根から落ちてきた雪に巻き込まれた。男性は自ら消防に通報して救助され、命に別状はないという。
1月15日の積雪は猪苗代で104センチ、裏磐梯で193センチなど、北部でより積もっているのが特徴だ。これによって、除雪中の事故が相次いでいる。
1月12日には喜多方市で屋根からの落雪によって40代の女性が死亡。磐梯町では70代の男性が、雪に埋もれて死亡している。
1月14日には、病気の可能性もあるが、南会津町で除雪機の下敷きになり男性が死亡している。
<除雪 事故を防ぐ10箇条>
除雪中の事故は、落雪・転落が全体の半数近くを占めている。国からも事故防止が呼びかけられている。
1.作業は2人以上で
2.雪下ろしは建物のまわりに雪を残して
3.晴れの日ほど要注意 屋根の雪がゆるむ
4.はしごの固定を忘れない
5.除雪機の雪詰まりはエンジンを切ってから取り除く
6.低い屋根でも油断禁物
7.作業開始直後と疲れた時は特に慎重に
8.面倒でも命綱とヘルメット
9.用具はこまめに手入れ・点検
10.作業のときは携帯電話を持っていく