福島県知事「着実に成果を」<福島第一原発・デブリ2回目採取へ>

内堀福島県知事は3月24日の定例の記者会見で、4月にも着手が計画される燃料デブリの2回目の採取について「安全を最優先に作業を進めるとともに、着実に成果を上げていただきたい」とした。
福島第一原子力発電所2号機では、2024年11月に燃料デブリの試験的取り出しに成功し、0.7gの燃料デブリが茨城県や兵庫県の研究施設で分析されている。
東京電力は3月19日に今後の計画を公表し、4月にも2回目の採取に着手する計画とした。前回と同様に"3グラム以下"の取り出しを目指し、前回採取した場所よりも"奥"、原子炉の中心部に近いところを狙いたいとしている。
一方、前回の取り出しでは、ロボットを押し込むための"棒"の順番が間違っていたことが発覚し作業直前で中断するなどのトラブルも発生。再発防止のために、3月25日にも"棒"の接続をするための作業員の訓練を開始する。また、放射線の影響で不具合を起こしたとみられるカメラなど、ロボットの一部を改良品に取り換える計画となっている。
福島第一原発の1号機から3号機にあるデブリは880t。
国と東京電力は2051年までの廃炉完了を掲げている。