新たな一歩 福島大学で卒業式 1048人が巣立ち 就職内定率は97% 就活で「オワハラ」はあった?
3月25日、福島大学で行われた卒業式。1048人の学生が学び舎を巣立ち、新たな一歩を踏み出した。
■一堂に会した卒業式
大学構内は華やかな装いをした学生たちが大勢集まった。
「おめでとう!いえーい!」「笑って、笑って~!せーの、ぱちっ!」
福島大学の卒業式。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために3回に分けて行われた4年前の入学式とは違い、学生たちは一堂に会して節目の日を迎えた。
卒業生代表・経済経営学類の山田聖さんが「それぞれの夢や目標の実現に向けて卒業生一同精進してまいります」と述べた。
入学直後はほとんどの授業がリモートだったが、その後は制限が徐々に緩和され、学生生活が彩られていった。
卒業生は「最初はコロナ禍もあってオンライン授業もあったり、友達ができるか不安だったりしたんですけど、今は素敵な友達と出会えたので、これからもこの友達を大事にして過ごしていきたいと思います」と話す。
卒業生の親は「本当に一生懸命頑張ったんで、これからいろんな壁にぶちあたったりもすると思うんですけど、親として一生懸命バックアップしてこれからも見守っていきたいと思います。頑張ってほしいと思います。本当にお疲れ様でした」と話し、娘の卒業生は「ありがとうございます」と応えていた。
■就職内定率97%
福島大学によると、3月10日現在の就職内定率は97.0%で、このうち、34.8%が福島県内で就職する。
卒業生は「小学生のときから先生になろうって決めて福大に入ったっていうのもあって、福大に入ってからも先生になるために勉強と実習を頑張って、無事4月から先生になることができました。子どもたちと一緒に成長していけるような先生になりたいなと思っています」と話した。
大学院を合わせた今年度の卒業生は1048人、4月からはそれぞれの道に進む。
■就活で「オワハラ」受けた?
就職活動をめぐっては、人手不足などを背景に学生優位の"売り手市場"とされるなか、政府が防止の徹底を求めているのが"オワハラ"だ。
三原共生社会相は「内々定を与える条件として、他社への就活を終えるよう強要する『オワハラ』、これは学生の職業選択の自由を妨げる行為です。引き続きオワハラ防止を徹底することとしました」と述べた。
■約1割が「オワハラ」受けた
内閣府が行った調査。"オワハラ"を受けたことがある人は9.4%と約1割に上り、前の年度と同じ割合となっている。
"オワハラ"の内容として「内々定を出す代わりに他社への就職活動をやめるように強要された」が約6割と最も高くなっていた。
また、入社することについて「保護者のサインを求められた」といういわゆる「オヤカク」も5.9%あった。
■福島大学の卒業生は?
4月から新社会人となる福島大学の卒業生からは...。
福島大学のオワハラを受けてない卒業生は「もっと他の企業を見てみたいのになっていう気持ちになりますけど、合格もらえるんだったら就職活動が終えられるんだったらって気持ちにもなるかなって思います」と話す。
就職エージェントからオワハラを受けたという卒業生は「「企業からというより、新卒紹介のエージェントさんからは結構来ますね。紹介した企業でそこで決めるなら紹介するけど...みたいなことを言われたことはありますけど、断りました」と話した。
政府は就職・採用ルールの徹底を経団連などに文書で要請していて、これからの"変化"に注目だ。
- 福島・矢祭町で2階建てアパートを全焼 現場近くで刃物を不法に所持していた男を逮捕 火事との関連を捜査
- 台風並み強風吹き荒れる 福島・中通りと浜通りに暴風警報 東北新幹線やJRが運転見合わせ《3月26日》