有毒野草"バイケイソウ"食中毒か ウルイと間違って調理<福島県いわき市>

福島県いわき市のいわき市保健所は4月9日、有毒植物による食中毒が発生したと公表した。
保健所によると、4月8日に市内に住む57歳の女性を診察した医療機関から「バイケイソウと疑われる野草を食べた患者を診察し、症状や発症時間から食中毒が疑われる」との通報があった。
保健所が調査したところ、この女性はいわき市外でウルイを採取し酢味噌あえに調理して食べた、としていたが、これがよく似た有毒植物の「バイケイソウ」だった可能性が高いという。
女性はめまいや倦怠感、おう吐などの症状を訴えていたが、快方に向かっている。
保健所によると、「バイケイソウ」は大型の多年草で茎が高さ1~2mに達し、楕円形の大きな葉を持つ。有毒アルカロイドを含み加熱しても毒は消えないが、ウルイやギョウジャニンニクと間違えやすいという。
口にしてから30分から1時間で発症し、呼吸困難や血圧の低下、手足のしびれなどが主な症状で、重症の場合は意識不明となり死亡することもある。
保健所は「食用と判断できない植物は絶対に採らない、食べない、売らない、人にあげないよう注意してほしい」としている。