ニュース

4月13日に開幕する「大阪・関西万博」 驚きの最新技術や各国のグルメも!ワクワク・なるほどを体験

時代ごとに世界や人類の営みを映してきた万国博覧会。世界各国が集う「大阪・関西万博」が2025年4月13日に開幕する。2005年「愛・地球博」以来、20年ぶりに日本で開催される万博。どんなワクワクが待っているのだろうか?


■テーマは「いのちをつむぐ」

今回の万博のテーマは『いのち輝く未来社会のデザイン』。会場の中央に位置する「シグネチャーゾーン」では8人のプロデューサーが、それぞれの視点でテーマを深堀りしたパビリオンが並ぶ。
茅葺き屋根が特徴の建物は、放送作家・小山薫堂さんのパビリオン「EARTH MART」"食"を通じていのちを考える。"いのちのはかり"にハチミツをのせると画面に5gと表示される。5gは、ミツバチが一生をかけて集めるハチミツの量だそう。

ほかにも、日本人が一生に食べる卵の数=約2万8000個をユニークに表現した展示など食のありがたさを再認識するしかけが満載だ。

■再生医療の最先端技術 

「国内パビリオン」で注目したのは「鉄腕アトム」が目印!パソナグループのパビリオン。ここで展示されているのはiPS細胞から作られたiPS心臓だ。直径3.5センチ、どくんどくんと拍動しているのがわかる。

いまは血液循環など心臓の機能はないが、将来iPS細胞から作った心臓を移植できる未来が訪れるかも?再生医療の最先端技術に触れ、未来の医療を想像してみてはいかがだろうか。

■158の国と地域が参加

一方「大阪・関西万博」には、日本開催最多となる158の国と地域が参加する。各国が特色を出し、個性あふれるパビリオンを展開する。オーストリアのパビリオンは、楽譜をモチーフにした彫刻がひと際目を引く。

無人で曲を演奏するピアノが出迎えてくれたかと思えば、参加型の展示もある。SDGsの目標の中から大切だと思う1つを選ぶと、AI技術を駆使しその回だけのオリジナルの曲を制作・披露してくれる。

■万博グルメも楽しみの一つ

そして、普段味わえない料理を味わえるのも万博の醍醐味の一つ。オーストリアの伝統料理「カイザーシュマーレン」(※期間中は税込1500円)は、卵・小麦粉・砂糖・牛乳から作られていてパンケーキに近い印象。オーストリアではランチやディナー・デザートと、いつでもどこでも食べられているのだとか。


異文化に触れられる海外パビリオンを巡ればパスポートなしで世界旅行気分を感じられそうだ。
ほかにも空飛ぶクルマのデモ飛行やグルメ・イベントなども盛りだくさんとなっている。

■大屋根リングに福島の木材

パビリオンを囲む世界最大の木造建築物としてギネス記録にも登録された「大屋根リング」。これに使用されている木材の3分の1ほどを、福島県浪江町の会社が手掛けた。そのうち半分以上は、福島県産のスギが使われている。


全周は約2キロあり、世界各国のパビリオンはすべてこの中に配置された。「多様でありながらひとつ」という万博の理念を象徴するシンボルともいえる建造物だ。
上も下も歩くことができて、日本の神社仏閣などに使われる伝統的な工法「貫接合」と現代の工法を融合して作られている。日本の技術とともに福島の木材の素晴らしさも伝えてくれる。

■福島の今を発信する展示も

そして5月には、経済産業省が浜通りなどの復興にスポットをあてた展示を行う。トークセッションを通じ福島の現状を発信する。(※「東日本大震災からのよりよい復興」復興庁:5月19日~24日 経済産業省:5月20日~24日)

また6月14日・15日には「東北絆まつり」が出展。福島の「わらじまつり」も万博会場内を彩る。7月19日には福島県も単独ブースを出して"福島の復興状況"を伝えるほか、桃のPRなどを行う予定だ。

■注意点と課題

一方で、注意点や課題もある。万博会場では、すべてキャッシュレス決済で現金は使えない。
またチケットは日時指定制。パビリオンも事前予約が必要なものがある。過去の万博で大混雑した教訓をもとに「並ばない万博」を掲げ、予約制が導入されたが先日行われたリハーサルでは入場ゲート前で長蛇の列ができ課題となっている。

また、参加国が独自で建設するパビリオンでは、外観の完成を意味する「完了証明」の交付が全42館のうち半数ほどに留まり、遅れも懸念されている。

4月13日(日)に開幕が迫った「大阪・関西万博」。見どころ満載の大阪・関西万博は半年で2800万人以上の来場を見込んでいる。世界の英知が集う大イベントは、10月13日までの184日間行われる。