次世代のリーダーを育成 福島県に誕生した中高一貫の県立安積中学校ってどんな学校?
福島県に新たな中高一貫校・県立安積中学校が開校。倍率5倍以上の狭き門を突破して入学した次世代のリーダー候補たちが入学した。一つ一つを深く学べるという授業、その特徴とは?
■進学を前提とした中高一貫教育
いよいよそのスタートを切った県立安積中学校。4月8日に行われた入学式で森下陽一郎校長は「中高一貫教育のスローガン、未来を描き、未来を作る開拓者のもと、中学校では授業について深堀り授業を掲げています」と述べた。「次世代の福島・日本・世界を牽引するリーダー」の育成を掲げる学校は、同じ敷地にある安積高校への進学を前提とした中高一貫教育を行う。
■世界のトップリーダーを目指す
福島県立中学校としては過去最高の倍率となる5.12倍を突破した60人の1期生。意気込みを聞くと「僕の好きな数学と、安積中学校が力を入れる数学がリンクしていると思ったのでこの学校に入ろうと思いました」「私は色んな人を助けられるお医者さんになりたいなって思っています。医学について学べる機会があることがとても楽しみです」と語った。
■最大の関心事はトランプ大統領
また「世界のトップリーダー」を目指す1期生の中には、世界への熱い思いを抱く生徒もいる。「政治に結構興味があります。政治系のニュースを見て、なんでこういうことをするのだろうって興味を持ったから」と話すのは郡山市に住む大竹健心さん。開校が決まってから安積中学校を目指して勉強を続けてきた。
将来の夢は模索中だが、今の最大の関心はアメリカ・トランプ大統領の動向だという。「トランプさんが、アメリカファーストみたいなことでやっているのですけど、どうなのかなって考えたりします」と大竹さんはいう。
それぞれの夢や希望を胸に。1期生たちは4月9日から本格的な学校生活をスタートさせる。
■特色ある授業
新入生たちの言葉に「数学に力を入れている」「医学について学べる」というものがあったが、県立安積中学校では数学や英語の時間を多く設け、希望者には医学の基礎を学ぶ機会を設けるよう検討している。
中高一貫校は、高校受験の負担が少なく学びにじっくり時間を費やすことができるのがメリットなので、授業の一つ一つを深く学ぶことができる。
■通常の中学校より授業時間が多い
大きな特徴の1つに、通常の中学校よりも授業時間が多いことが挙げられる。
6時間を週4回というところは一般的な中学校と変わらないが、残り一日が2時間多くなる。
英語のみで話す授業なども想定し、コミュニケーション力を培うディベートなどに力を入れるという。
■安積高校との連携
生徒の進路は、同じ敷地内にある安積高校の進学を前提としている。福島県内有数の進学校でもある安積高校は「スーパーサイエンスハイスクール」、先進的な科学・数学教育を行う学校に指定されている。中学校の生徒も研究発表などを聞いたり高校の放課後のゼミなどに参加したりする機会などが設けられる予定だという。
次世代を担うリーダーが、ここから生まれてくれることに期待だ。