処理水賠償 1週間で20億円増<福島第一原発>
福島第一原子力発電所で2023年8月から始まった処理水の海洋放出をめぐり、東京電力は2025年1月29日時点で約450件・約540億円の賠償の支払いを完了したと公表した。1週間前の1月22日時点と比較して約10件・約20億円増えている。
中国などの禁輸措置を受けた取引中止に伴う損害が多くを占める。
処理水の海洋放出は、これまでに通算10回、約7万8300トン(タンク約78基分)が薄められて海に放出されている。
廃炉作業を進めるにあたって、タンクが敷地を圧迫していることが問題視されていたが、東京電力は2月4日から、放出によってカラになった溶接型のタンクの解体準備を開始。複数のタンクをつないでいる配管の撤去をはじめていて、早ければ2月13日から、タンクの上のフタを撤去する「解体着手」となる方針。
今回の計画では、タンク21基分の解体を予定していて、解体後のスペースは燃料デブリ取り出しの関連施設を建設する計画。
また、処理水の海洋放出をめぐっては、2024年度最後となる放出が2月から3月にかけて予定されていて、2025年度は7回に分けて5万4600トン、タンク約55基分を放出する見通しとなっている。