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最強寒波が去っても影響続く 除雪中の事故や落雪・雪の重さによる被害も 福島県で62年ぶり災害救助法

記録的な積雪となった福島県の会津地方。大雪後にも様々な危険が潜んでいた。

<積もった雪が強風で...>
強風で舞い上がった雪が視界を遮ぎる「ホワイトアウト」が発生していたのは猪苗代町。2月11日は、最大瞬間風速21.6メートルを観測。この強風が、住民の除雪を阻んでいた。

<頼みの消雪パイプが...>
平年の倍以上、140センチを超える積雪が残る猪苗代町。歩道も雪に覆われている状況だ。車道では、約500メートルに渡り水を流して雪を溶かす消雪パイプが故障し、通行にも支障が出ていた。
地元の人は「だいぶ段差があるので、止まるとスタックしてしまう」と話していた。

<除雪中の事故も...>
また猪苗代町では、除雪による事故も発生している。80代の女性が転倒し、除雪機に巻き込まれ大ケガをした。

<落雪や雪の重みによる被害も...>
そして、取材中に相次いで見られたのが落雪による建物などへの被害だ。福島県内では、2月10日に喜多方市で住宅の屋根が壊れる被害が発生している。屋根に降り積もった雪が原因とみられている。
寒波が過ぎた後も、深刻な大雪の影響が続いている。

<62年ぶりに大雪で災害救助法が適用>
福島県では災害救助法が適用となっている。対象は、会津地方に郡山市と天栄村を加えた19市町村。
適用されると、除雪や避難所運営などで市町村にかかる費用を国と県が負担するというもので、例えば猪苗代町などでは、すでに除雪の実施を住民に知らせている。住宅倒壊のおそれがある場合や、自力で除雪ができない世帯が要件となる。住宅にきしみ、雪の重みで出入口の開閉に支障、積雪で窓ガラスが割れるおそれがある場合などは、除雪を受け付けている。
これは、日常的な除雪をするものではなく「救助」が念頭に置かれているが、猪苗代町ではすでに20~30件の問い合わせがあるとのこと。

そして鉄道への余波も続いていて、2月11日にJR東日本は磐越西線の磐梯熱海駅から喜多方駅までの区間と、只見線の会津若松駅から会津坂下駅までの区間について2月20日前後まで運転を見合わせることを発表した。