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水位低下による"堆積物の露出"の状況確認へ 1号機格納容器内部の調査開始 <福島第一原発>

福島第一原子力発電所では、燃料デブリを冷やすために原子炉への注水が続いているが、1号機では、炉内にたまった水が、地震の揺れなどで建屋に衝撃を与えることが懸念されている。
このため、東京電力は2024年に水位低下作業を実施していて、デブリとみられる「底部堆積物」が気中に露出していると推定される。この堆積物について東京電力は「注水した水が堆積物にかかっているので冷却には問題ない」としていて周囲の放射線量にも大きな変動は見られない。

一方、この影響を詳細に確認するため、東京電力は2025年2月12日から1号機格納容器内部の調査を改めて実施し、放射線量の変化がないか、また水位が低下したことに伴って内部の「もや」の状況に変化がないかを確認する作業を行っている。
調査では放射線量や温度の測定、また、映像情報の取得を試みるとしている。

1号機の水位低下作業をめぐっては、たまった水のさらなる汲み上げが必要となっているが、残された水は非常に線量が高いと推定されるため、希釈してから汲み上げる必要があり、作業には時間がかかる見通し。